ライザップイングリッシュは高いのか！？元講師が本音で解説

※更新日：2023年1月20日

現在のMIRAGO ENGLISHを開設する前、筆者は「ライザップイングリッシュ」に勤めておりました。具体的には、2017年11月に入社し、その後2021年11月に退社。約4年間の在職になります。在籍期間を通し、トレーナー、店舗マネージャー、プロジェクトマネージャー等色々な経験を重ねて来ました。

「英会話スクール」と検索しても、その種類は非常に多くあります。その中で、ここ数年前に新しい分野として登場したのが「コーチング型英会話」と呼ばれる分野であり、その先駆け役となったのが、結果にコミットでおなじみの「ライザップ」となります。

筋トレ・ダイエットを手掛けたライザツプが英会話に進出した、という言葉を聞いて「筋トレしながら英語を話すの！？」と想像される方もいるかもしれませんが、ライザップとライザップイングリッシュは別会社であり、ライザップイングリッシュは筋トレと何一つ関係性はありません。

ライザップイングリッシュに限らず、コーチング英会話の特徴として上げられることが

「値段が高い」

という点です。コロナ時代に突中にしてから人気を博しているオンライン英会話を比較すると雲泥の差があります。英会話を学ぶ、というカテゴリーで比較し、価格に大きな差が出る理由はなぜなのか、ライザップイングリッシュは本当に値段が高いのか。元No1トレーナーでもあった筆者が本音で解説いたします。

結論

１. コーチング英会話について

「コーチング」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、改めてコーチングとは何を指すのか、その意味を振返りたいと思います。

従来の英会話スクールは、外国人の先生とグループで会話をする、マンツーマンでテキストを使って会話をする、といったイメージのもが多かった一方、コーチング型の英会話は少し形態が異なります。

1-1. 一般的な英会話との比較

まず、一番の大きな違いは「講師はほぼ100%日本人」という点です。そしてレッスン中は、勿論「日本語」を使います。英語を使用しない訳ではありませんが、ほぼ全てのやりとりを日本語で行います。講師は、トレーナー、コンサルタント、コーチャーと呼ばれることが多く、従来の英会話スクールのイメージから彷彿させられる「先生」「講師」といったイメージとはやや異なります。コーチングとは呼ばれておりますが、状況に応じてティーチングやカウンセリング等、幅広い役割を担います。

また、比較的短期間で一つのターンを終わらせるケースが多いです。まずは3か月間で区切り、その短い期間で結果を出していく。その後は、継続し続ける方もいれば、3か月間でお辞めになる方もおります。一般的な英会話は、6か月間、1年間というスパンで見るところが多いですが、コーチング英会話は短期間で見るところが多く存在します。

1-2. コーチング英会話の特徴

コーチング英会話の特徴は、「量の多い課題が出ること」そして「高単価」である、ということが上げられます。この場では「価格」に焦点をおいてご説明します。

高価である理由は「英語の成長や成果を約束している」ためと言われます。2か月間でTOEICが〇点アップすることを保証します。3か月後に海外赴任が出来る英会話のレベルまでアップさせます、といった様に、比較的短期間で英語の成長実感をもつことができる代わりに、レッスン料が高くなっている、という仕組みになっております。

以下は、「TOEICコースの２か月間を受ける」という価格表の一例になります。各社、レッスンの回数に差がありますし、学習管理のアプリケーションを導入している、教材代が含まれている等、違いはあります。サービス内容の差はこの場では言及せず、「2か月間のサービス価格」のみ比較をします（コーチング英会話スクールの先駆けである大手3社を比較しております）

RIZAP ENGLISH　437,800円（税込）

PROGRIT　　　　380,600円（税込）

TORAIZ　　　　　437,580円（税込）

参考URL

（【公式】ライザップイングリッシュ｜マンツーマン英会話、TOEIC対策スクール (rizap-english.jp)）

（プログリット(PROGRIT)｜短期間で英語を伸ばすならプログリット(PROGRIT))

（【公式】トライズ – 1年で話せるコーチング英会話スクール (toraiz.jp))

こちらにさらに、入会金（おおよそ50,000円）が含まれますので、２か月間で50万円近くかかるイメージです。

ライザップイングリッシュは週２回のセッションを受けていただく流れになります。学習カリキュラムにのって課題（シュクダイ）を出し、学習PDCAを回していくイメージです。勿論、自宅での学習が重要となりますので、シュクダイの進捗状況、英語の質問に関しては、メールやLINE等で、担当のトレーナーが対応します。

2か月間の場合、セッションは合計16回（1回50分）となります。単純計算をした場合、1セッションの単価27,362円になります（入会金含めず）。50分で3万円近く払うサービスは他にどのようなものがあるでしょうか。

ここでご理解いただきたいのは、1回1回のセッションをお売りするサービス構造になっていない、ということです。

ライザップは「結果をお約束する」ということに対する対価として高額のお支払いをいただいております。

ダイエットをするライザップの本体も同様です。１回１回のトレーニング代ではなく、２か月後に10kg必ず痩せる、ということに数十万円を払っていただく、というサービス形態になっております。

2. 英語学習という将来への自己投資について

2か月間で50万円、というフレーズを耳にすると「なんて高価なんだ」と感じる方が大半だと思います。実際、筆者もそう感じます。50万円という金額のみに目を向けると高価である一方、英語が出来るのであれば50万円払う、という「価値観」をお持ちの方は多くいると感じます。

何かしらコンプレックスや課題を持ち、日々悩んでいる方がいるとして、その悩みや課題をクリアできるのであれば大金を払うことを惜しまない、という気持ちはお分かりいただけると思います。それほど、英語に悩んでいる方、なかなか伸びずに苦しんている方が多い証拠でもあると私は感じています。

2-1. 英語学習にはお金がかかる

「習い事」というカテゴリーに分けた場合、毎年「英会話」はトップランキングに入る、長年高い人気を誇りますが、そもそも英語学習にはお金がかかる、ということをご理解いただく必要があります。

お医者さんになるにはお金がかかる、というイメージは多くの方容易に想像することが出来ると思います。こちらと同様に、英語をマスターするにはお金がかかる、ということを抑える必要があります。

理由の一つは「時間がかかる」ということが上げられます。初心者の方が一定の高いレベルまでもっていくのであれば、言語習得にはそれ相当の時間がかかってしまいます。詳しいことは過去のブログで記載しておりますので、興味がある方はこちらもご覧下さい。

TOEICで900点以上取るために必要な勉強時間やルーティーンを解説 (mirago-english.com)

2-2. 英語が話せる人材価値

「グローバル人材」という言葉が世に出てきてから時間が経過しますが、英語が話せることに対するビジネスでの重要性は、日々高まる一方です。英語一つ出来るだけで市場価値は上がり、キャリアの幅もグンと広がります。

以下は、「en world」より公開されている情報になります。

転職をするために、昇進・昇格をするために、英語学習を始める方もライザップイングリッシュには多くいらっしゃる印象がありました。

英語が出来るのであれば、年収が上がる、より良い好条件の職場へ転職が出来る。そしてその後の人生においても長期的視点でプラスの面が多く含まれる、ということを踏まえれば、将来への投資として50万円を払うことは、決してマイナスな事ではないと言えるでしょう。

2-3. 海外留学という選択肢

英語を話せる様になる手段の一つとして「海外留学をする」という方法が上げられます。短期大学に通う、４年間大学に通う等、多種多様な留学の仕方があります。仮にアメリカの4年制大学に通うとなると、年間の学費のみで300～600万程度必要となります。勿論、これ以外に現地での生活費や旅費なども含めると、４年間の大学生活を費やすのに、合計で数千万が必要となります。

（参考URL：【アメリカ大学留学】4年間の全費用徹底解説と節約術 – 留学thank you! (world-study.com)）

これらは「英語のみを習得する」という側面ではなく、現地での生活から得られる学びや経験、4年間の専門的な学習知識が含まれますので、一概には言えませんが、仮に英語をマスターするために留学する、という手段を取る場合、50万円で済むということは100%ありえません。短期留学等を踏まえると、少なく見積もっても数百万単位の予算はトータルで見る必要性があります。

3. 英語学習における重要なポイントとは

英語をマスターするために、高単価サービスであるライザップイングリッシュの様なコーチング英会話に通うことは、英語を本気で習得したい方、確実に成果を得たい方であれば、ぜひお薦めをしたいサービスです。英語のみ習得する上でよく用いられる海外留学と比較すると、費用的にも時間的にも、コストパフォーマンスは良いとも言えます。しかし、筆者からだからこそお伝え出来る「落とし穴」もあります。

3-1. コーチングの特徴は「結果が出る」

ライザップイングリッシュを代表とするコーチング英会話の謳い文句は「短期間で結果が出る」ということです。3か月間通い、その後も継続して長く通う方もおりますので、「短期間」という定義には個人差が生じますが、成果・結果が出る、ということがコーチングの特徴と言えます。先ほども記載した通り、「結果が出るからこそ高単価である」ということがポイントでした。

ではライザップイングリッシュに通った方が、全員結果が出ているのか、と言ったらそれは否です。残念なことに100人いたら100人が結果が出た訳ではありません。筆者の個人的な感覚値でお答えすると50%以下だと思います。

3-2. 英語で結果が出るためのゴールデンルール

ここで「結果とは何か」ということも目線合わせをさせてください。

「TOEIC3カ月コースで200点を獲る」というお客様がお越しになり、3か月後に実際に200点を獲った。これは結果が出た、と明確にお伝え出来ます。ライザップイングリッシュに限らず、コーチング英会話は「スコアを約束する」と明記するところが多く存在しますが、結果が出ない方が一定数いると言わざるを得ません。

また、「３カ月後に仕事で英語を話せるようになる」といった目標をお持ちの方もいらっしゃいます。これは目標設定が曖昧で、抽象的なため、３か月後に本当に結果が出たのかグレーになってしまうという事が起きるのも事実です。

英語の格言に” A goal without a plan is just a wish.”というものが存在します。英語学習において「明確な目標設定」は必須であり、１か月後の目標、３か月後の目標、６か月後の目標、といった様に、明確に、短期目標、中期目標、長期目標を持てているか、定められているかが、英語の確実な成長を成す上での必須項目となります。

3-3. 「どこで学ぶ」ではなく「誰と学ぶ」か！

英語を学習しようと思ったら、多くの方は「どの英語学校で学ぼうか」とお調べになると思います。「誰から学ぼうかな」と考える方はほぼいらっしゃらないと思います。英会話に限らず、筋トレ・ダイエットも同じですが、これらのサービスは「属人的」にどうしてもなってしまう傾向が強くあります。

最近はAIを導入する英会話スクールも多く存在しますが、これらのサービスでも人の手が何かしらの形で加わります。そしてAIの有無に関係なく、結果が出る人、出ない人が発生します。この成功の有無を左右するのは「誰に担当してもらうか」によって大きく左右してしまう、というのが現実です。

サービスの仕組化、システム化を図ることで、均一のサービス提供は可能となりますが、一人一人に本当にパーソナライズされたレッスン、カリキュラム得るためには、どうしても担当する人のスキルに大きく依存してしまうのが英会話の実態です。

これから英会話スクールに通おう、とお考えの方がおりましたら、ぜひ「誰が担当になるのか」ということを必ず事前に確認する様にすることをお薦めします。体験レッスン等を前もって受け、本コースを開始する前に、担当となる講師と会うことは、結果を出す上でのマストであるとお伝えさせてください。

まとめ

将来への自己投資としてライザップイングリッシュに通うことは決して費用対効果が悪い訳ではありません。本当に英語をマスターしたいという願いがあるのであれば、むしろぜひ一度門を叩くべきです。しかし、英語学習において、100%の結果を出すためには、講師のスキルや相性への考慮は必須項であり、事前に担当をしてくれるトレーナーを確認してから決断することをお薦めします。