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TOEICで900点以上取るために必要な勉強時間やルーティーンを解説

カテゴリーTOEIC

TOEICを学習する人なら、誰しもが一度は憧れる900点。900点以上を取ることを目標にして、日々学習をされている方も少なくないと思います。では、その「TOEIC900点」というのは、具体的にどの程度の位置にあるのか、どの程度の英語の能力が必要で、そこに到達するにはどの程度の時間や努力が必要になるのか、解説をしたいと思います。

結論

1,200時間の英語学習を「継続的」に「集中して」取り組むことがTOEIC900への最短コースです!

1. TOEIC900に必要な学習時間は1,200時間

1-1. 必要な学習時間の目安量について

語学学習における研究は、諸外国で様々なデータが存在します。よく語学学習における指標として取り上げられるものとして、アメリカのU.S. Department of State(アメリカ国務省)の外交官養成局(Foreign Service Institute:以下FSLと記載)のデータを参照にされることが多くあります。

アメリカの外交官が諸外国に派遣される前に受ける語学学習の研修として、どの程度の学習量が求められるのかを分かりやすい統計データがあります(参照URL:Foreign Language Training – United States Department of State

FSIにおいて、英語を母国語とする外交官が、実際に外国語を使って仕事ができるレベルに到達するまでの必要な学習時間を70年以上にわたる経験から、67の言語の難易度を4段階に分けて公表しています。

FSL Language Difficulty Ranking (CategoryⅠ)
FSI language difficulty (fsi-language-courses.org)

(例)

【カテゴリー1:学習時間 600~750時間】

フランス語、スペイン語、オランダ語など

上記の様に、必要な学習時間とレベルのイメージが1~4段階にわかれています。

そして、肝心な「日本語」は、4段階中のカテゴリー4に分類され”Super-hard languages”と記載されております。

FSL Language Difficulty Ranking (CategoryⅣ)

カテゴリー4は”88Weeks”と記載され、「2,200時間の学習量」が必要とされております。

日本語の他には、韓国語、中国語、アラビア語がカテゴリー4のSuper-hard languagesに当てはまります。

1-2. 言語学における「語族」の問題

なぜこのような言語の差があるのかというと、それは「語族」と呼ばれる言語感の違いが存在するのが理由です。

英語は、「インド・ヨーロッパ語族」というものに当てはまります。他にも、スペイン語、ロシア語などヨーロッパに由来する言語の多くがこのインド・ヨーロッパ語族に分類されます。この語族が近ければ近いほど、言語の習得が容易になります。

英語において、「情報」という名詞は、information(インフォメーション)ですが、

スペイン語においては「情報」という名詞は、informacion(インフォマルシオン)です。

単語のスペリング、発音が似ているものが多く点在します。いわば、ヨーロッパ地域における「方言」のようなイメージとも例えることが出来ます。

一方で、肝心な日本語は「アルタイ語族」と呼ばれ、インド・ヨーロッパ語族とは言語間の距離は非常に遠い存在に位置するため、類似点が少なく、習得が困難なカテゴリーに属します。

※日本語の語族に関して、言語学上では様々な考えや主張が未だに存在します。この場では、アルタイ語仮説に基づいて記載させていただきます。

1-3. 重要なのは「継続」と「集中」

話を学習時間に戻します。英語と日本語間には「2,200時間の壁」があるとお伝えしました。日本での公立学校での英語教育の時間は、中学校から高校までで約1,000時間と言われることが多くあります。こちらの積み上げを考慮した場合、残り1,200時間は必要と言えます。

1日3時間の学習を行ったと仮定すると、400日(約12か月間)

1日1時間の学習だった場合は、1200日(約3年間)

概算ですが、この程度の学習量が求められます。

私個人の経験も振り返ると、この位の学習量は過去積み上げてきましので、納得がいく数字でもあります。

一つ注意しなければならないのが、先ほどのFSIにおける学習の指標で大切な点があります。それは「学習者は継続的に、且つ、集中的に学習を行っている」という条件がついている、ということです。

語学学習を行ったり、行わなかったり、という凸凹学習になっておらず、且つ、比較的限られた期間で、集中的にギュッとつめて学習を行うことが背景にあります。

長年英語学習を行っているが一向に伸びない、という方にとっては耳が痛くなってしまう話かもしれませんが、語学習得における秘訣は「継続的」であり「集中的」である必要があると言えます。

2. TOEIC900は、上位約3%のレベル

先ほどまでは、英語学習における学習時間量についてお伝えをさせていただいました。ここからはTOEIC900点について話をフォーカスして解説をします。

2-1. TOEIC900はTop of the Top!?

そもそも、TOEIC900点を取る人ってどの程度いるのか、ここから説明をさせていただきます。TOEIC協会(正式には国際ビジネスコミュニケーション協会)が、毎回の試験におけるデータをHPにて公開しております。ここでは、2022年7月24日の午後に開かれましたTOEICのデータを元にお伝えします。

スコア分布の詳細は以下の通りです。

TOEIC Score Intervals
平均スコア・スコア分布 詳細 (第299回)|TOEIC Listening & Reading Test 公式データ・資料|【公式】TOEIC Program|IIBC (iibc-global.org)

【補足情報】

受験者数 24,504人

最高スコア 990

最低スコア 10

平均スコア 595

少し読みづらいデータではありますが、900点以上の方は「全体の3.8%」というデータが残っております。受験者が2万人いる中の上位3.8%以内の順位に入るのがTOEIC900点ということです。3.8%ですので、かなり上位に食い込まなければならないレベルである、というのがお分かりいただけると思います。

2-2. TOEIC900を取るスコアリング

ここで一つ別の視点で900点を分解していこうと思います。先ほど「平均スコア595」という情報を記載しました。こちらをListening、Readingで分けると以下のようなデータとなっております。

Listening 325 *小数点以下切捨て

Reading 269 *小数点以下切捨て

ここで注目していただきたいのが「Listeningの方が平均点が高い」ということです。TOEICを受けられたことがある方であればお分かりいただけるかと思いますが、Listeningの方が高いスコアを取りやすくなっております。単純な英語の難易度がReadingよりListeningの方が低めに作られているということも言えますが、TOEIC独特のテスト構造にも影響していると私個人は感じております。

2-3. まずはListeningで満点で目指す

TOEIC900を目指すのであれば、Listeningで満点を取るのをまずは目標としましょう。900オーバーの方の多くが、Listening495、もしくは満点に限りなく近いスコアを取り、Readingが400点を超える、というスコア配分になることが非常に多くなります。

Listeningは100問ありますので、100問中100問全てを正解する必要があるのか、といったら実はそうではりません。TOEICのスコアリングは少し複雑に作られております(細かい説明はこの場では割愛します)。数問程度であれば間違えていたとしても、満点495点が獲得できるような作りになっております。

TOEIC900を取るには、Listeningで495点満点を取るのは必要なんだ、とおさえていただければ幸いです。

3. 英語学習ではなく、TOEIC900を取るための学習が必要

最後に、TOEIC900を取るための工夫やポイントをご説明させていただきます。

3-1. TOEIC学習と英語学習を「別物」と捉える

以前、「TOEICで高得点が取れれば英語はペラペラになるのか」というブログを書かせていただきました(TOEICで高得点を取れば英語はペラペラになる!?950点の人が解説 (mirago-english.com))こちらでも記載した通り、ハイスコア=英語がペラペラとは必ずしも繋がらない、ということをお伝えしました。従って、TOEIC900を取る学習と、英語そのものの総合力を上げる学習は、異なる側面が多々あるとご理解ください。

個人的な感覚値としては、TOEICを全くの準備なしで受けて800点以上取れる様になるのを目指すのが一つの指標だと思います。800点以上を取れる方でTOEIC900を目指しているのであれば「TOEIC900を取るための学習」を着手するのは有りだと思います。

3-2. TOEIC900を目指すための学習方法

では、具体的に「TOEIC900を目指すための学習」についてご説明をさせていただきます。

ケアレスミスは0である

上級者の方でも、意外なところで文法の穴がある方もいらっしゃいます。TOEIC900を目指す方の場合、文法のおいて、穴は0にしなければなりません。ちょっとしたケアレスミスが900点への壁を遮ります。文法なんてもう大丈夫、と思わずに、初心に戻り、基本文法から上級文法まで、一通り洗い出すことをオススメします。

時間配分を完璧にする

TOEICのReadingにおいて、75分間をどう配分するかが高得点のカギを握ります。

Part5 短文穴埋め問題 30問 【12分】

Part6 長文穴埋め問題 16問 【9分】

Part7 文章問題     54問 【54分】

上記は一例です。一人一人、得意なPartが異なりますので、この配分が全てではありません。ご自身が得意とするPartは後に残し、苦手とするPartから先に解く、といった手法もオススメのやり方の一つになります。いずれにせよ、自身のタイプを見極めた上で、時間配分の戦略を練り、試験に臨むことが必須となります。

TOEICのコツをマスターする

TOEICはやや独特な試験とも言われます。4つの選択肢があり、AかBではないのは明らかだが、Cともいえるし、Dともいえる。しかし強いていうなればDだ」といった消去法で答えを出す問題も、正直0ではありません。TOEIC900を目指す方であれば、TOEICなれではの問題形式に慣れていただく必要もあります。

TOEICの独特の世界観を面白かしくまとめた本もあります。興味がある方は、一度手に取ってみてください。

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まとめ

TOEIC900を目指す上での、学習量や学習の全体像について解説をさえていただきました。英語学習の1,200時間をどのように攻略していくか、学習のロードマップを一度まとめることも大切です。英語学習の道はマラソンの様なものです。その長い道のりを歩む上で、隣で支えてくれる学習のサポーターをご用意することで、凸凹学習にならなずに、継続的に、且つ、効率的に進めることが出来るようになります。ぜひご自身にあった、学習の伴走者を見つけてみてください。

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MIRAGO ENGLISHの代表。マンツーマンのコーチング型英会話トレーナー。通訳学校の講師→マンツーマンのコーチング英会話のトレーナーを経て独立。海外留学・在住経験一切なしで、日本国内だけで英語をマスター。TOEIC®︎950。TOEIC®︎では、400~700点レベル(初級者~中級者)の方に結果を出すのが得意。