【初心者におすすめ】TOEIC初心者がまずやること5選|950点取得者が解説
2022年も終わりを迎え、もうすぐ新しい年がやってきます。実は、寒い時期が英会話業界の繁忙期と言われます。1年が終わりを迎えるころ、来年に向けて「よし、英語を勉強しよう!」と始められる方、新年を迎え「今年こそは英語をマスターしよう」とチャレンジをする方が、多くいらっしゃる時期と言われます。
そんな新しく英語を始めよう、と一念発起される初心者の方に向けて、その中でも「TOEICを受けたことがない初心者の方」が、最初に何から着手するべきなかのか解説をさせていただきます。
来年2023年の干支(Chinese zodiac)は兎。私は年男です!
1. まずやることは「模試」から!
英語学習を既に開始されている方、もしくは、英語を教えている方の中には「いきなり模試からですか!?」と思われる方もゼロではないかと思います。気持ちはわかりますが、山を登りたいのであれば、まずはその山を体感していただくのが一番だと筆者は感じます。百聞は一見にしかず、まずはTOEICの模試(問題集)を受けて、TOEICとはいったいどのようなものなのかを身をもって知っていただくことをおすすめします。
■公式TOEIC Listening & Reading 問題集9(2022年12月時点での最新版)
【特集】公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9|公式教材・問題集|【公式】TOEIC Program|IIBC (iibc-global.org)
必ずしも最新版を購入する必要性はありませんが、問題集5以降の物を購入することをおすすめします。TOEICの問題形式も日々進化しております。5より前の問題集は、今現在のTOEICと少し傾向が変わっておりますので、あまり昔の物は購入しないことをおすすめします。
1-1. TOEIC Listening & Readingについて
問題集に、TOEICのテストそのもののやり方や説明が記載されております。まずは、こちらからお読みいただき、内容や構成を理解してから、テストを受けてください。
以下、一部文言の抜粋となります。
・リスニングセクション(約45分・100問)とリーディングセクション(75分・100問)から成り、約2時間で200問に解答します
・マークシート方式のテストです
・リスニングセクションにおける発音は、米国・英国・カナダ・オーストラリアが使われています
TOEICは2時間休憩が一切ないぶっ通しで受けるテストになります。体力が結構必要なテストなので、「テスト慣れ」も必要になります。
2. 英語学習の構造を理解する
TOEICとはいったいどんなテストなのか、実際に体感をしていただいたら、今度は「英語学習の勉強法」を理解することをおすすめします。
小さい子供(小学生以下)であれば、あまり難しいことを考えず、とにかく英語に沢山ふれることで、英語力はメキメキとついていきますが、大人になってからの英語学習はそれでは伸びません。理論・理屈をしっかりと把握してから、いわゆる「勉強」を行わなければ英語は伸びません。
第二言語習得論に関する話はこの場では割愛しますが、子供と大人では、英語学習のアプローチ方法が異なっているのだ、ということはご理解ください。
2-1. 4大技能について
英語における4大技能は、「読む」「書く」「話す」「聞く」となります。TOEICにおいて求められる技能は2つ、「読む」と「聞く」の2つです。従いまして、単語を覚える際にスペリングは覚える必要はありません。スペリングを覚えなくてよい、ということに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、TOEICの勉強法においては不要な取り組みになります。
また、実際にビジネスの場で英語を使う方であっても、今はAIのおかげで、だいだいのスペルがわかれば自動的に修正をする補佐機能がついております。一言一句覚えるために、何度も何度も単語を書いて、という昔ながらの学習方法は行わなくて大丈夫です。
2-2. 「読む」と「聞く」の勉強法
英語を読める様になるためには、そして、英語を聞ける様になるためには、それぞれどのような勉強法が必要なのか、要素分解をしてご説明をします。
読めるようになるには
単語+文法=読める
このような方程式が成り立ちます。
単語を知り、文法を覚えれば、まずはゆっくりかもしれませんが「読める」ようになります。文法においては、中学文法から高校文法、そして応用文法まで網羅することに越したことはありませんが、まずは「中学文法」のみを理解していただければ結構です。
実際のところ、中学文法が出来るだけで、ビジネスにおける会話もかなりの部分をおさえることが出来ます。中学文法と聞いて馬鹿にされる方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、結構難しい内容をこの3年間で学びます。
聞けるようになるには
読めない文章は、聞けない
当たり前のことかもしれませんが、大切な概念になります。どんなに一生懸命に時間をかけても、読むことが出来ない英語を、外国人の方がパパッと喋ったその同じ英語を理解できるか、と言われたら、尚更理解は出来ないのは明白です。
読む、という行為は「目を通して脳で英語を理解する」であり、聞く、という行為は「耳を通して脳で英語を理解する」ということと言えます。目を使うのか、耳を使うのか、五感の差こそあれど、最終的には脳で全て理解することに変わりはありません。「読む」と「聞く」の学習には連動する箇所が沢山あります。
英語学習に取り組んでいる方は沢山いるかと思いますが、やり方そのものを間違っている方も沢山いる印象があります。いくら時間を費やしても、間違った勉強法では、なかなか英語は上達しないのも事実です。正しい学習法と、適正な学習量の2つ、「質と量」を両方担保することが、英語学習には必須となります。間違った手法で学習されている方を見るたびに、「もったいない!!!」といつも心の中で嘆いています!
読めるようになれば、聞けるようになる、というプロセスになる一方、それだけではまだ足りません。英語の「発音」を覚えることに加え、英語の「スピード」についていくトレーニングも加える必要があります。
英語はなにより速いですよね!?従いまして、読める様になるトレーニング(単語と文法)をおさえた上で、耳に音を慣れさせる発音と、英語の速さに慣れるための「スピードトレーニング」が追加で必要となっていきます。
3. ゼロからの勉強法を理解する
模試を受け、そして英語の学習方法のアプローチも理解いただきましたら、ここからは具体的なそれぞれの勉強方法についてご説明いたします。
3-1. 単語
単語を覚える際は、書かなくて結構です。TOEICは読むと聞くが問われますので、基本的に「書く」という行為はなしでOKです。
「英語を見て、日本語が出る」
この思考回路のトレーニングを行います。
英単語を見て、パッと日本語の意味が出る様に、繰り返し見て、記憶を定着させましょう。忘れてはいけないのが「パッと意味が反射的に出る」ということです。
TOEICの模試をお受けいただきお分かりいただけたと思いますが、問題が全部終わりませんよね!?「えっと、、、、」と悩んではNGなのがTOEICの問題です。
英語を聞いて、パッと意味が反応できる、英語を読んでパッと、読解できる、という「反射」という側面が非常に大切なキーワードになります。
英単語、どっちを隠す?
「日本語を見て、英単語も出る様にした方がいいですか?」
このような質問をいただくことがあります。
確かに、英語を見て、日本語が出ることに越したことはありませんが、一旦はなしでOKです。TOEICにおいて「日本語→英語」というプロセスは不要となります。
目標と手段を混同しがちになるのが、英語学習の落とし穴だ、と感じることが多々あります。
日本語を見て、英単語も出る必要は勿論あります。英会話(スピーキング)においては、この能力が必須となります。スピーキングに限らず、ライティング(アウトプット系)の英語には、この「英語→日本語」というトレーニングは大切です。
しかし、TOEICのスコアを取る、ということが今のゴールです。
やること、あえてやらないこと、これを明確にして、ゴール(目標)にまずは直向きに走り、周り道をしないことも、結果的に効率的な学習プロセスをふむことが出来ます。
3-2. 文法
文法を覚えているかの指標は、以下の項目を答えられるかで判断します。
MとF
この2つを答えらえるか、ということです。
MaleとFemaleじゃありませんよ。笑
MとはMeaning(意味)の事を指し、FとはForm(役割・形)の事を示唆しています。
例えば、現在進行形とは?
Meaning:~している、という進行の意味を持っている
Form:be動詞+ing
このように、意味と形の2つを整理できているのが、文法を理解しているの定義となります。
他にも、現在完了形、受動態、受動進行形、不定詞、動名詞、分詞、関係代名詞等、これらの項目を、MeaningとFormで整理整頓出来ているのが、文法におけるゴールとなります。
3-3. リスニング
単語を覚え、文法を理解したら、読めるようになる、このようにお伝えしました。そして、読めるようになれば、聞けるようにも繋がってくる、とも記載しました。
しかし、実際に聞けるようになるには、さらに「発音」と「スピード」もトレーニングしなければなりません。そうです、リスニングは「勉強」ではなく「トレーニング」なのです。理解する、という側面も必要ですが、耳に英語を慣れさせる「体感」させる、側面が強く出てきます。
具体的な学習方法、次の章にてリスニングはご説明いたします。
4. 初心者のためのおすすめ参考書を理解する
こちらでは、初心者におすすめする参考書・テキストをお伝えします。
4-1. 単語のおすすめテキスト
改訂版 キクタン リーディング 【Entry】 2000 – 株式会社アルク (alc.co.jp)
TOEICを初めて受ける、英語は中学校の時から諦めました、という方はこちらのテキストから着手することをおすすめします。
大学受験まで英語を学習したが、大学生に入ってから英語はほとんど触れず、社会人になって10年以上経過し、その間英語はまったく触れていない、という形であれば、以下のテキストからスタートするのもおすすめします。
キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE600 – 株式会社アルク (alc.co.jp)
4-2. 文法のおすすめテキスト
TOEICテスト全パート対策英文法[MP3音声付] | 神崎 正哉, コスモピア編集部, 浅田 晃子 |本 | 通販 | Amazon
4-3. リスニングのおすすめテキスト
英語リスニング大特訓 – Jリサーチ出版 英会話 TOEIC 通訳 英検 はじめてのえいご (jresearch.co.jp)
4-4. 何をやるかではなく、どの程度やるか
極論、これらのテキストではなく、他のテキストでも問題はありません。単語帳であれば、例えば、「金のフレーズ」も非常に有名なテキストです。
朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ (asahi.com)
コーチング英会話スクール大手の「トライズ」では、こちらの金のフレーズをおすすめしているブログも書かれております。
TOEIC単語には金のフレーズがおすすめ!使い方や注意点を解説 | ENGLISH TIMES (toraiz.jp)
文法書としては、「Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル」も有用なテキストだと思います。
Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル – 株式会社アルク (alc.co.jp)
そして、「何をするか」ではなく「どの程度やるか」が大切です。言い換えれば、1冊を最後のページまでやりこむことが最重要です!
英単語のテキストを沢山お持ちの方、いらっしゃいませんか?
英語関連の本やテキストを沢山買い込んでいる方、いらっしゃいませんか?
部分的にかじるだけかじり、他のものに目移りしていませんか?
全てに共通するのが、「100%最後までやりきっていない」ということです。
何を取り組むにしても、最後までちゃんとやり込まないと意味はありません。「これをやる!」と決めたら、歯を食いしばって、最後までやり切る様に進めてください。
5. 社会人のための勉強法を理解する
最後は、具体的にどうやって日々の生活の中に、英語学習を組み込んでいくのか、お話をいたします。
今回は、TOEICを学習する、ということがメインテーマです。TOEICは基本的に大学生以上、そして社会人の方がお受けになることが多いテストになりますので、こちらは週5日で仕事をされている方を対象として記載しております。
5-1. キーワードは隙間時間
単語を覚え、文法を理解し、リスニングも聞く、となると、どうしても1日に必要になる英語学習時間は、多少なりの量が求められてしまいます。1日30分だけで、伸びない訳ではありませんが、正直、ゴールまで到達するのに、かなりの年月が求められてしまいます。
以前、英語の学習量(学習時間)に関してご説明をしたことがありました。
TOEICで900点以上取るために必要な勉強時間やルーティーンを解説 (mirago-english.com)
こちらでも述べた様に、「集中的な学習」ということが一つのポイントにもなっております。
従いまして、この3つの課題を同時にこなす上で、それぞれ1時間が一つの指標となります。
隙間学習について、こちらのブログでも言及しております。よかった、こちらも読んでみてください。
ライザップイングリッシュはきつい?元講師が本音を・・・ (mirago-english.com)
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