beとbecomeの使い分けの5つのコツを解説

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「beとbecomeの違いは何ですか?」

英語を学習している方からいただく質問としてよく上げられるものの一つです。日本語に訳すと、全く同じ様に見えてるbeとbecomeですが、使用する上で気を付けなればならないルールがあります。

例文を使って、ぜひおさえていただきたいコツを5つ解説させていただきます。

英語はスポーツと似ていて、演習(身体を動かすこと)」が重要ですが、理論(ルールや理屈)も同じくらい重要です。
正しい文法や語法を知ることで「自信を持って」使うことが出来ます。
正しいインプットを心掛け、積極的なアウトプットを行いましょう!

結論

beは「状態」を指し、becomeは「変化」を表します!

さらに、be、become、getの関係性を明確にして、自信をもって英語を使えるようにしましょう!

まずはbeとbecomeのそれぞれの使い方・ルールについてご説明をさせていただきます。beもbecomeも中学生で習う単語なので誰しもが知っている単語だと思いますが、活用方法は多岐に渡りますので、この場で復習もかねて確認をさせてください。

1. beについて(状態)

「~である」「いる」といった様に和訳されるbe(be動詞)ですが、beは「状態」を指す動詞になります。少し難しい話になりますが、この「状態」を指す、という概念が非常に重要になります。

彼は背が高い

He is tall.

これは、彼が背が高い、という「状態」を指している、という意味を指します。

今日は晴れです

It is fine today.

これも、今日は快晴だ、という天気の「状態」を指しているという捉え方になります。

基本的なbeの意味をおさえていただいた次に、beの使い方の3つをさらにご説明させていただきます。

①~になる

トモコは医者になりたい

Tomoko wants to be a doctor.

Kellyは来月10歳になる予定です

Kelly is going to be 10 next month.

Beには、このように「~になる」という訳し方の使い方あります。

この「~になる」という使い方があるがために、becomeと混同してしまい、困ってしまう原因とも言えます。

②いる、ある

本をもとの場所に戻しておきなさい

Put the book back where it was.

Beには「いる、ある」といった場所を表す使い方もあります。

次に説明する「存在」の概念の使い方がやや似ております。

③「存在する」という意味

このまま生きるか、死んでしまうか。それが問題だ

To be, or not to be; that is the question.

「状態」を表す動詞の注意点

beは「状態」を指す動詞だとご説明させていただきましたが、このような状態動詞を使う上で注意していただきたいポイントが1つあります。それは、

基本、これらの動詞は進行形にはならない

ということです。

*もちろん、これは「基本的に」となりますので、イレギュラーなパターンはありますので気を付けてください。

状態を表す動詞は他にも、

存在する exist

含んでいる contain

持っている have

所有する own

このような動詞が代表例として上げれます。

イレギュラーは具体的にどういう時ですか?

このような声も聞こえてくるかと思いますので、折角なのでイレギュラーパターンもご説明させていただきます。

Haveが「所有する」という以外の意味を持つとき

私たちは公園でランチを食べています

We are having lunch in the park.

Haveには意味が沢山あります。他にも、giveやgetといった動詞も使用用途が多岐に渡るため「万能動詞」とも呼ばれたりします。その万能動詞のひとつであるhaveには「持っている、所有する」という意味の他に、「食べる」という意味があります。このように「食べる」という意味の時のhaveは現在進行形のhavingと表記するのが普通です。

be動詞にといて「一時的な意味」を指すとき

以下の2つの例文を見比べてください。

You are stupid.

You are being stupid.

この2つの文章のニュアンスの違いは何でしょうか。日本語に訳した時は、両方とも「あたなは愚かだ」と全く同じ様に訳されると思います。

着目するのは、”being”になっている点です。

You are stupid、これは「あなたの性格は、愚かである、という状態」を指す一方、You are being stupidと”being”が入ることによって「一時的に」愚かだ、という状態を指すことが出来ます。

日頃は冷静で、正しい決断をする様な人であっても、いざ緊急時の時にパニック状態になり、愚かな行動をしてしまった。「一時的に」愚かになってしまった。このような状況では、You are stupidではなく、You are being stupid.と表現します。

2. becomeについて(変化)

becomeはbeと比べると非常にシンプルです。意味としては「~になる」という物事の「変化」を表す動詞です。

英語は私の好きな教科になりました

English became my favorite subject.

3. beとbecomeの比較

では、先ほどのbe(状態)とbecome(変化)を例文で比較して、より知識を深く落とし込んでいきたいと思います。

英語は私の好きな教科ではありません

English is not my favorite subject.

一人の生徒がこう口にしたとしましょう。この学生にとって、英語は苦手な教科である(状態)を指します。

しかし、翌月新しい英語の先生が赴任しきました。その英語の先生は筋肉ムキムキの男性の方で、清潔感あるれるユーモアのある方だったため、彼女はその先生がきっかけで英語が好きなりました。

英語は私の好きな教科になりました

English became my favorite subject.

その先生のおかげで、英語が好きな教科になった(変化した)という捉え方になります。

【状態】English is not my favorite subject.

【変化】English became my favorite subject.

このような形で、beは状態、becomeは変化、という概念・イメージで覚えてください。

4. becomeとget

先ほど、beとbecomeについてご説明をしましたが、補足としてセットで覚えていただきたいのがgetになります。

beとget、そしてbeとbecome。これらは同じようなカテゴリーとして解釈していただいて結構です。getもbecomeと同じであり「変化」を指す動詞になります。

最近寒いです(状態)

It is cold these days.

最近寒くなった(変化)

It became cold these days.

最近寒くなった(変化)

It got cold these days.

この様に、becomeとgetは言い換えが出来ることが多い、というbe・become・getの相関関係も補足として覚えてください。

5. よく聞かれるbecomeの質問3選

beは状態、becomeは変化。そしてgetも言い換え表現としての相関関係がある。ここまでおさえていただいたらbeとbecomeに関しての知識・理解は十分です。

しかし、英語学習をされている方からよく聞かれる質問があと3つあります。以下の3つのbecomeの使い方を覚えていただければ今日からあなたもマスターレベルです。

⑴will beか?will becomeか?

「~になる」という意味の未来表現として使用しますが、

will beですか?will becomeですか?

悩んでしまう方もいらっしゃるかと思います。

「~になるでしょう」という未来表現の時には、一般的にはwill beを使うと覚えてください。

その男性は世界的に有名な俳優になるでしょう

The man will be a famous actor all over the world.

しかし、先ほどと同様に、will becomeとイレギュラーパターンとして使用することもあります。

Becomeには元々「変化」の意味があるとお伝えしましたが、この「変化」の意味を強調して伝えたい時には、あえてwill becomeと使用することがあります。

世界はいつの日か砂漠と化してしまうだろう。

The world will become a desert one day.

The world will beと表現するのが一般的ですが、砂漠化する、ということを強調して表現したい時には、あえてwill becomeと表現します。

⑵want to beか?want to becomeか?

なりたい、という表現は頻繁に使われる表現になります。

私は医者になりたいです

I want to be a doctor.

では、これをI want to becomeと表現するのか、ということも聞かれることが多くあります。

これはwant to becomeとは言わない、と覚えてください。一般的にはwant to beと表現します。

言葉を言い換えれば、不定詞の後ろにbecomeは来ない、beが来る、とも言えます。

高校の教師になるために、彼女は英語を一所懸命に勉強しています

She studies English hard to be a teacher in high school.

こちらの文章をShe studies English hard to become a teacher in high school.とは一般的には言いません。意味が伝わらない訳でもありませんし、文法的にも間違っている訳でもありません。しかし、そうは基本言いません。この様な語法(文法としては正しいが、基本そう言わないと決まったルールの様なもの)もセットで覚えてください。

⑶become toではなくcome to

3つ目はcome toを覚える、ということです。

彼は英語がわかるようになりました

He came to understand English.

「~するようになる」という時に、become toと表現する方が多くいらっしゃる印象を持っています。これはbecome toではなくcome toで覚えてください。先ほど、to becomeといった様に不定詞の後にbecomeは来ないとお伝えしましたが、become toといった様に、不定詞の前にもbecomeは来ないのだ、と覚えてください。

まとめ

Beは「状態」を指し、becomeは「変化」を表しました。さらに、be・become・getの相関関係を理解し、will be、want to be、come toの3つの用法も合わせて整理をすることで、beとbecomeの悩みも解決します!

海外で長く生活をしたことがない方が英語を学習するにおいて、困りがちな点、陥りやすい間違い、おさえるべきポイント、これらを知っているのは、学習者と同じ様に、海外で英語をマスターした講師ではなく、同じ日本でマスターした講師(学習者が歩むべき道をすでに歩んだ人)から学ぶことが、英語で短期的に結果を出す上で大切なポイントになります。

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MIRAGO ENGLISHの代表。マンツーマンのコーチング型英会話トレーナー。通訳学校の講師→マンツーマンのコーチング英会話のトレーナーを経て独立。海外留学・在住経験一切なしで、日本国内だけで英語をマスター。TOEIC®︎950。TOEIC®︎では、400~700点レベル(初級者~中級者)の方に結果を出すのが得意。